2018-10

「働く者のルール」知っていますか?

昨年に引続き、今年も社会保険労務士の針木和也さんを社会人講座の講師にお迎えしました。

針木さんは氷見市市を拠点に社会保険労務士として中小企業の社会保険手続き業務等を行っていらっしゃいます。大学を卒業されることろは就職超氷河期で、有効求人倍率が0.4だったそうです。今は2倍を超えていますから時代によって差が大きいことが分かります。
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ご縁があり旧婦中町の造り酒屋に就職され、業務の中で酒税について学ばれたそうです。その後、税理士事務所に転職され、社会保険労務士という仕事を知り資格を取得され、独立されたとのことでした。

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以下、講座の概要をお伝えします。

○労働法は労働者を守る法律である
労働法は、働く者にとってもっとも身近なルールで労働者を守る法律です。使用者(会社)と労働者は対等であり、労働力の対価として給与・賃金が支払われます。「労働基準法」は使用者(会社)が守るべき「最低の基準」を定めており、基準がないと、長時間労働や賃金の未払いなどが起こる可能性があります。

○働くときは、労働契約を結ぶ
口約束でも労働契約になりますが、後々トラブルになりやすいので、書面にしてもらうことが大切です。雇用条件通知書(使用者が一方的に通知)、あるいは雇用契約書(労働者・使用者が合意)を交付する会社ですと、ブラックな働き方を要求される心配は減ります。

その中で、労働条件は明示されなければならいことになっており、以下の項目が内容に含まれます。
・労働契約の期間
・就業場所
・始業・就業の時刻、残業の有無、休憩時間、休日、休暇
・賃金
・退職

○正社員のメリットと責務
正社員で働くことのメリットは以下の通りです。
・労働法のルールに守られている雇用形態である。
・社会保険料の半分は会社が負担する。
・雇用保険に加入し、失業した時に手当が受けられる。

その一方で、正社員は会社の利益が最大になるように努めなければならない、責任のある仕事をこなさなければならないなど責務が求められます。


続いて、社会保障制度についての説明がありました。5つの社会保障制度について、適用の要件、保険の内容について要点をご説明いただきました。

○社会保険
健康保険、介護保険、厚生年金保険は半分を会社が負担してくれ、正社員の3/4以上の勤務時間があることが適用条件になります。
また、雇用保険は週20時間以上の勤務、31日以上の雇用が見込まれることが適用条件です。

○年金制度
3つの種別があり、国民年金と厚生年金とがあります。年金を受け取ることができるのは次の3つの場合になります。
老齢年金・・・65歳以降に受給
障害年金・・・障害があり働けないときに受給
遺族年金・・・遺族が受給(細かい用件があり)

○雇用保険
失業した時の保障で基本手当が受給されるまでの期間、受給日数は被保険者であった期間や退職の理由によって変わります。

○労災保険
仕事中での病気やケガの保障で通勤途中ということは寄り道した後は対象外になるので注意が必要です。

今年もあっという間に1時間が経過しました。参加者のみなさんの真剣な姿勢に関心の高さをうかがうことができました。この場を借りて、針木さんに改めて感謝いたします。

働くって何?

9月12日の「社会人講座」にこの3月までスタッフをつとめていた中川翔平さんをお迎えしました。現在は富山市内のNPO法人に常勤職員として勤務されながら、週2日富山県内の短大・専門学校の講師をしていらっしゃいます。この日は大学時代から現在に至るまでの中川さんの変遷から「働くって何」かを考えさせていただきました。
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1 自己紹介
現在36歳・就職氷河期時代に大学生活を送られています。学生時代は大学の研究室で過ごすことが多く、大学の先生になろうと決意されたそうです。それから猛勉強され名古屋大学大学院を受験。1次の筆記試験は合格した者の2次の面接試験で不合格となり、翌年再チャレンジされたそうです。翌年は1次試験の通過もならなかったとのこと。その要因は、大学院で何をしたいかを面接の時に答えられなかったからだとおっしゃっていました。当時の中川さんは見かけだけを整えることにエネルギーを注いでいて、本質を抜かしていたと後から気づかれたそうです。「訳のわからないまま突き進んでいた。名古屋大学大学院の1次試験合格が自分を支えるものになってしまっていた。」

そして物事を俯瞰することが心地よいという立ち位置になってしまっていたそうです。具体的には他人の上げ足をとる、指摘されると言い訳をするなど嫌な奴だったとおっしゃっていました。自意識過剰の状態で孤立。誰にも相談することができなかったそうです。相談すると自分を作っているパーツがスカスカであることを暴露することから逃げていたとのことでした。

2 一発逆転を狙うも
2度の大学院受験失敗を経て不本意ながら卒業した私立大学の大学院に進学されたそうです。そこでは一発逆転を狙うも修士論文を提出できず留年。燃え尽きてしまったそうです。空白の1年間の記憶はなく何もしていない状態だったとのこと。2年目になり外に出られるようになり、友人と食事をすることもあったそうです。社会的ひきこもりの状態でした。その頃は「働いたら」という周囲からの圧力を感じながらも、「一発逆転」思考はまだ残っていたそうです。しかし、家族からの圧力もあり家に居辛い状況となり、インターネットで調べて見つけたのが富山市内にある「サポステ」でした。そこで20週間「筋トレ」というプログラムに参加したもののその場しのぎに過ぎず、本音では働きたくなく、面接に対する不安と緊張を回避するために就職活動をせずにのらりくらりとしていたそうです。

働きだすときのプレッシャーと周囲への言い訳とのジレンマに陥っていたとのこと。ただ、サポステ時代に自分への気づきがあったそうです。一つは口がまわること、もう一つは違和感に気づけること。そのタイミングで相談員の提案で「キャリアコンサルタント」の資格を取ることにしたそうです。

3 働いてみたら
働いてみたら、お節介を焼いてくれる人がいたそうです。また、社会的ひきこもり時代に食事を一緒にしていた友人は当時「安全」を確保してくれていたことも後から知ったそうです。今は笑い話になっているとのこと。そして「一発逆転」を狙っていたものの決定打がないまま今に至っているとのことでした。大きな流れに時には抵抗したこともありつつもこうなっていたそうです。これまで就職活動をしたことがないので、次は履歴書を作ってハローワークの求人に就職してみたいともおっしゃっていました。

そして、働くことで得られたことを紹介してくださいました。
○収入ができる。
○やりたいことや趣味を充実させられる。
○経済的なもの以外に得られる達成感や充実感。
○社会からの承認。
○経験や人とのつながり。
仕事をすることで対外的な価値ではなく、自分自身が大切にしたいことの元手を得ることもできるとおっしゃっていました。
更に、たかサポで仕事の中で「利用者の変化に気づいたとき、その人のためになっている」という充実感があったそうです。

働く中で何を得ていくかが大切とのこと。仕事上のプレッシャー、ノルマもある中で、なぜこんなに頑張っているのかと考えるきっかけにもなったそうです。
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4 最初から「使える人材」はいません
仕事のスピードとは関係なく、最初から「使える人材」はいませんときっぱりとおっしゃってくださいました。働き始めてから徐々に適応していきます。完璧な人はいないし、完璧な会社もない。だから、想像していたことは起こるし、想像もしていなかったことも起こります。その時、自分一人で抱える必要はなく、他の人に相談し意見を聞けばいいのですと。

いつ気付くかが大切で、やってみて合わないことに気づくことも重要な経験ですとのこと。何を妥協し、何を大切にするのか、それを考えて次に生かせばいいとおっしゃっていました。

中川さんの場合、繰り返していて気づいたたできていたそうです。

そして、相談すること、その場所へまず行く事が立派なことです。その理由は人生は迷うものだから・・・次のメッセージで中川さんの話は締めくくられました。

○独りはしんどいといえる事。
○コトバにできないことを言葉にできる。
○必ず見ている人はいる。
○必要なサポートを得られる。

「これしかない」と思えることは大切です。しかし、それが自分を縛ることも忘れないでください。


最後に参加者の感想を発表し終了しました。それらを紹介します。
○最初から使える人はいないという話が聞け、できなくて当たり前という気持ちになれた。
○選択肢が1個しかなかったことに後で気づいた。他の人からの意見の受け止め方が変わった。
○自分を知るために、行動パターンと照らし合わせてみればいいことが分かった。
○たかサポへ来ていることを前向きにとらえることができた。いい機会になった。
○働いている人が立派に見えて苦しかった。実は身近にも大変な人がいるのかもしれないことが分かった。皆色々な人生経験があるということを想像する機会になった。
○自意識過剰の時代はまるで自分のことを言われているような気がした。中川さんと同じ流れを踏んでいる。


以上、9月12日の社会人講座の報告でした。
長文を読んでいただいてありがとうございました。中川さんにはこの場を借りて心よりお礼申し上げます。


ハローワークを利用しよう!

8月1日の社会人講座にハローワーク高岡から宮西さんをお迎えしました。

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ハローワークは自発的な行動を後押しするところだとおっしゃっていたのが印象的でした。ワークナビで求人を検索するだけでなく、窓口を利用すればより詳しい情報を知ることができるそうです。

ハローワーク高岡の窓口利用者数は約1300人、つまり求職している人といえます。そのうち、1割ほどの方はこの1年仕事をされていない方とのことでした。

若者の雇用情勢についての話もありました。富山県では就職者の内、正社員が7割で全国で最も高い割合とのこと。非正規社員が3割になりますが、大切なのは生活をする上で、社会とどのように関わりたいのかを明確にすることだとおっしゃいました。正社員として社会とかかわるのか、非正規社員として社会とかかわりながら家事をする人もいるでしょう。働くことが正解ではなく、生活が充実していることが正解だとも。ですから、社会との関わり方としてボランティアもありですよと。そして、社会との関わりがある人の方が、充実した人生を送れたという実感を伴うことが多いという統計があるということも紹介してくださいました。

”自分はどうしたいのか”
私も自分の心に手を当ててみる機会になりました。

また、キャリアプランを練ることも大切だともおっしゃっていました。5年先、10年先、どのように働き、どれほどの収入を得ていたいのか、具体的に描いてみるといいかもしれませんね。

さて、企業はどのような人材を求めているのでしょうか?気になりますね。
宮西さんいわく、即戦力は求めていません。素直さがあり、時間を守れる人材を求めているそうです。人手不足と言われていますが、教え方が上手い企業とそうではない企業とがあるので、そのあたりは面接に行ったときに見学してくるといいかもともおっしゃっていました。

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焦らずに、少しずつ慣れ、考え方を変えることで、打たれ強くなっていくと良いでしょうとも。そのためにまず行動を起こしてみること、自分が満足すること、世の中のことを知ること。

色々なところへ足を運ぶことから始めるといいかもしれませんねともおっしゃっていました。図書館、市役所、スーパー、衣料店、そこでどのような人が何をしているのか、それを見るところからスタートしてみませんか。世の中を観察すること。案外、大切なことなのかもしれません。

派遣での働き方

本日の社会人講座に株式会社リンクスの古田さんをお迎えし、派遣での働き方についてお話を伺いました。

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派遣会社は、会社と働きたい人とをつなげることが仕事だとおっしゃっていました。

現在の富山県の雇用状況は人手不足が著しく、雇用期間が終了しても本人が望めばほぼ更新されるような状況とのことでした。「派遣社員」として働くことのメリットとして、以下の点を挙げられました。

・本人の希望と条件に合った仕事を提供できること。・・・時給や時間帯、休日もできる限り希望に沿って提案できるとのことでした。

・打診から就業までの期間が短いこと。・・・打診の後に見学、就業まで早くて二日、大体1週間ほどで仕事に就けるとのことです。自分で応募して面接を受け、結果を待つとなるとひと月ほどかかることもありますので、その間のストレスも軽減できそうですね。

・就業内容が合わなければ変更可能とのこと。・・・チャレンジしてみて、合わないと感じたらすぐにでも変更ができるそうです。気兼ねなく言ってくださいとおっしゃっていました。

・専属の担当がつくので相談しやすい。・・・会社との仲介をしてくださるそうです。仕事上での困りごとで最も多いのが社内での人間関係だそうです。人間関係の悩みについても、会社担当者に話をし、間をとりもってもくださるそうです。

・未経験でも就業可能。・・・仕事の多くは未経験の方でも出来る仕事がほとんどだそうです。職歴の無い方もOK。過去ではなく、現在やる気があれば大丈夫ともおっしゃっていました。

・様々なスキルが身に付く。・・・派遣先の会社は様々ですから、色々な職種を経験することも可能です。その中から自分に合う仕事を見つけられる人もいるとのことでした。

・後々正社員雇用の可能性あり。・・・派遣社員として1社で働けるのは3年までという決まりがあるそうです。3年目を終える前に正社員への転換、あるいは直雇用になる方も少なからずいらっしゃるようです。あるいはリンクスの無期雇用の社員として、同じ仕事を続ける方もいらっしゃるそうです。

続いて、リンクスの紹介がありました。本社は金沢、富山、石川、福井で業務を行っており地域に密着した会社とのことです。登録者は約1000人。そのうち170名が高岡で登録されているそうです。男女比はほぼ同じで20代から70代の方までいらっしゃるとのこと。富山県は工場が多いので製造業での派遣が約8割、残りの2割が接客・事務になるそうです。

製造業の中でも自動車部品、食品、医薬品製造で多くの派遣先があるとのことでした。
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最後に登録から就業までの流れをお話しくださいました。
履歴書の提出と登録シートの記入、担当者との面談で登録が完了します。登録料は無料。聴き取った条件に合う会社を紹介し、希望があれば見学。会社によっては体験もさせていただけるそうです。見学では、職場環境、仕事内容、作業ペース、服装などを確認し、本人の意思が確認できれば就業になります。

リンクスでは就業前準備として、安全教育を実施しているそうです。ビジネスマナートレーニングとして、安全や身だしなみなどについて学ぶことができるそうです。

古田さんは、もともと人前で話すことに苦手意識があったそうです。しかし、派遣会社の営業という仕事に就き、多くの人と接する中で、苦手意識のあったことにも慣れてこられたそうです。

「やってみないとわからない」
古田さんご自身の体験からも伝わってきました。

最後に、参加者のみなさんから多くの質問が出て盛況のうちに終了しました。

私自身、非常に勉強になりました。古田さんには朝から1件の見学を終えられてから、たかサポにお越しいただきました。お忙しい中、本当にありがとうございました。

8月1日(水)の社会人講座にはハローワーク高岡の宮西さんをお迎えし、ハローワークの利用について話を伺います。多くの方の参加を期待しています。


佐川急便で働く!

7月4日(水)の社会人講座に佐川急便株式会社小杉営業所の笹川さんにお越しいただきました。

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佐川急便小杉営業所では現在たかサポ卒業生が3名働いています。その真面目さを買っていただいており、この日はさらに体験からいかがですか!との申し出もいただきました。

講座は、新人研修用のDVDの視聴から始まりました。佐川急便の60年の歴史、様々な職種の仕事ぶり、国際貢献の様子など、幅広い内容でした。改めて、佐川急便の会社規模と事業内容の広さに驚きを隠せません。
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職場体験を経て就職された方はすべて配送管理課に所属されています。契約社員という立場でご自分のペースで働くことが可能だそうです。契約は原則更新され、福利厚生が充実しており、昨年からは長時間勤務の契約社員にもボーナスが出るようになったとのことでした。

また、研修制度が充実しており、毎月テーマが与えられオンラインで研修を受けるそうです。最後には確認テストがあり、100点をとるまで繰り返しチャレンジするとのこと。社員には好評だそうです。

多様性にも配慮されており、LGBTの人、障害を持った人等、様々な背景を持つ人が働く職場とのことでした。人材育成に力を入れており、社員のみなさんが生き生きと働いている、そんな印象を持ちました。

次回7月18日(水)には、派遣会社の所長さんをお迎えして、派遣で働くことの具体的なイメージとそのメリットとデメリットについてお話しいただく予定にしています。

ご参加お待ちしています!

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