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「働く者のルール」~労働者の権利と社会保障制度~

9月13日の社会人講座に社会保険労務士の針木先生を講師にお迎えしました。

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まず、プロフィールの紹介から始まりました。
針木先生は、大学で生物学を学ばれ、微生物の研究をされていたそうです。卒業時は就職氷河期で大学院に進学。大学院卒業時には就職超氷河期だったそうです。

微生物学を活かすべく「造り酒屋」に就職されて3年。酒税の計算が面白く税理士事務所に転職されたそうです。その事務所で社会保険労務士という仕事を知り、資格を取得され、9年前に社会保険労務士として独立されたそうです。

その後、高等学校等で講演の機会が度々あったそうです。この日も資料を準備していただき、分かりやすく社会保険について説明をしてくださいました。

以下、概要です。

まず、労働者の権利を説明してくださいました。

○労働法は労働者を守る法律
労働法は、働く者にとってもっとも身近なルールで、労働者を守る法律です。とりわけ「労働基準法」は使用者(会社)が守るべき「最低の基準」を定めています。基準がないと、長時間労働や賃金の未払いなどが起こる可能性があります。

○働くときは、労働契約を結ぶ
口約束でも労働契約になりますが、後々トラブルになりやすいので、書面にしてもらうことが大切です。雇用条件通知書、あるいは雇用契約書を交付する会社ですと、ブラックな働き方を要求される心配は減ります。

○労働条件は明示されなければならい
その内容は…
・労働契約の期間
・就業場所
・始業・就業の時刻、残業の有無、休憩時間、休日、休暇
・賃金
・退職

そして、正社員で働くことのメリットと、正社員で働くことの責務についてお話しくださいました。


続いて、社会保障制度についての説明がありました。5つの社会保障制度について、適用の要件、保険の内容について、「これだけは!」という内容に絞っての説明でした。要点をかいつまむと…

○社会保険
健康保険、介護保険、厚生年金保険は半分を会社が負担してくれ、週に約30時間以上働くことが適用条件になります。
健康保険の中の「傷病手当金」は、療養のために仕事を4日以上休み給料を受けられないときに支給されますが、自営業を営む者にはない保障です。

○年金制度
国民年金は、現在年額70万円程度支給されます。厚生年金保険への加入期間が長いほど、納入額が多いほど、支給される年金額が多くなります。

他、雇用保険、労災保険についてもご説明いただきました。

最後には参加者からの質問にもお答えいただき、あっという間の1時間でした。年金の支給額は将来減額される可能性が高いですが「払っていないともらえませんよ」という針木先生の言葉が印象的でした。

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「働くとは!」(その6)これもあれも警備の仕事

7月の社会人講座の最終回は、富山県綜合警備保障株式会社のS氏にお越しいただきました。S氏自身しばらく無業期間がおありになったとのこと。警備業の詳細はよくご存じなかったそうですが、ご近所の方からの紹介で入社されたそうです。求人票を見ただけでは何をする会社なのかが分からなかったそうです。そこで、たかサポで警備業の詳細を伝えたいというご希望があり、社会人講座の講師を受けてくだいました。

まず、警備業の業務内容についてお話しくださいました。大きく分類して4種類あるそうです。

1 機械警備
機械による監視システムが異常を検知した場合に現場に駆け付ける警備員で、警報を受信したら現場に行き、異常の確認・点検を行う業務だそうです。

2 常駐警備
公共施設や企業、工場等に常駐して勤務する警備員で、防犯、防災、出入管理の他、商業施設での迷子やトイレ内での以上対応も仕事になるそうです。また、オープニング時に警備計画を作成したり、避難訓練の企画をしたりすることもあるそうです。

3 警備輸送業務
現金を専用輸送車で銀行やATM、高速道路の料金所などへ届ける業務です。犯罪に巻きこまれるようなことは滅多になく、安全に安心して働けるとおっしゃっていました。

4 交通誘導
大規模商業施設やイベント会場などで駐車誘導などに従事する警備員です。7月末に射水市で開催された花火大会の交通誘導も行われたようです。花火が始まるまでが仕事で、始まってからは特等席で花火を見られるのもこの業務の美味しいところとのことでした。

どの業務にしても、物事の裏側を見ることができる面白さがあるとおっしゃっていました。また、常駐警備の中には空港のセキュリティチェック業務もあり、女性が活躍できる場だとのことでした。

S氏がこの会社に入ってよかったことは、一つの業務をずっと続けるのではなく、いろいろな業務をさせてもらえるところだとおっしゃっていました。また、業務を続けるうちに希望は変わります。ご自身のその時点での希望や目標に応じて仕事を割り振ってもらえることも魅力とのことでした。

例えば、30代の男性スタッフは、嫌なことは嫌とおっしゃる方だそうです。仕事に関しては、責任を持ってしっかりとされるため、依頼先からの信望も厚いとのこと。昇進を打診されたそうですが、責任の重くない立場での仕事を希望されたとのことです。それも会社としては受け入れていらっしゃるそうです。

たかサポ利用者のように若い人は社会保障の会社負担を受けられる程度働くと良いのではないかとおっしゃっていました。具体的には130時間以上、目安として1日8時間で週4日となります。すると、年金、医療保険、介護保険の半分は会社が支払うので個人負担額が減るばかりでなく、将来もらえる年金額が増えるというメリットもあるとおっしゃっていました。

女性が活躍できる部署も多いとのことでした。特にアウトレットでの迷子対応は非常に気を遣う業務だそうです。男性スタッフでは子どもが泣き止まないのに、女性スタッフが対応すると泣き止むことが多いそうです。また、女性トイレでの緊急時は男性スタッフでの対応は難しく、女性スタッフは必須とおっしゃっていました。さらに、空港でのセキュリティチェックにも女性が必須とのことでした。

警備業というと24時間体制というイメージがありますが、シフト外の時間は完全にオフとなるので、プライベートと仕事との切り替えはしっかりとできるそうです。また、変形労働制をとっているため残業はほとんどないともおっしゃっていました。

最後に質疑応答の時間がありました。

Q.業界に将来性はありますか?
A.あるそうです。情報漏えい防止のために警備を導入したり、東京オリンピックでの宿舎の警備をしたり、今後需要はさらに増えると思われるそうです。実際、一昨年前に日本で開催されたG7サミットで警備をされたそうです。

Q.イベントでの警備の仕事はありますか?
A.あるそうです。花火大会、ライブ会場や選挙演説、映画撮影の現場の警備を行うこともあるそうです。大きなイベントとしては、5月に開催された全国植樹祭の警備も行われたそうです。

Q.会社の規模を教えてください。
A.従業員数は730名とのこと。8割が中途入社、経験や学歴を問わない社風だそうです。

Q.どのような人材を求めていらっしゃいますか?
A.真面目な方を求めているとのこと。働くうちに欲が出てきて資格に挑戦される方もいらっしゃるそうです。資格取得に必要な経費は会社が負担して下さるそうです。
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「働くとは!」(その5)万願寺百姓ライフ、農業は楽しい!

7月の社会人講座の5回目は「万願寺百姓ライフ」と題して、有限会社ファームファームで農業に従事していらっしゃるK氏がお話しくださいました。

まず、参加者に質問です。「農業のイメージは?」
参加者の答えは「暑い」、「大変」などマイナスのイメージばかりでした。

本題に入り、ファームファームの概要を説明くださいました。農地の総面積は16ha、東京ドーム3.5個分あるそうです。お米の他、牛のエサとなる飼料用の稲とそばも作っていらっしゃるそうです。

K氏は福島県のご出身で、高校時代は甲子園を目指す高校球児だったそうです。大学に進学され卒業後、社団法人日本青年奉仕協会が行う1年間のボランティアプログラム「ボランティア365」に参加し、はぐれ雲で農業に従事されたのが、農業との出会いだったそうです。そして、2009年からはスタッフとして本格的に農業に従事されることとなりました。

続いて、農業の多面的な機能についてお話しくださいました。

1 食糧生産:これは言わずもながですね。

2 国土を守る:山・川・農地・農村の保全機能もあります。ファームファームの所在地である富山市万願寺は1000年の歴史を有す由緒ある地域とのこと。その地域を守る役割も果たしていらっしゃるのですね。

3 環境保全:万願寺ではカモシカの親子を見ることができるそうです。

4 景観形成:美しい田園風景は心と体をリフレッシュさせてくれるそうです。

5 生物多様性の保全:食物連鎖を断ち切ることなく、野生動物の保護にも一役買っているのが農業とのことでした。

6 地域文化の継承と食農教育:万願寺は歴史が古いだけあり、祭りが非常に多いそうです。その中で高齢の方と交流できることも農業の機能だとおっしゃっていました。住民107名のうち、9割が祭りに参加し、地域文化の継承に努めていらっしゃるとのことです。


最後に、課題とこれからのことをお話しくださいました。
百の苗字が集まって「百姓」となります。つまり、助け合い、「結(ゆい)」の心が必要ということで、子育ての場面でも「結」を強く感じるそうです。住民の半分以上が65歳を超え、子育て世代は9世帯のみ。その中で、「ファームファーム」のファン、万願寺のファンを増やすことが今の課題だと考えていらっしゃいました。農作業のこと、お祭りのこと、いろいろなイベントのことなどをブログで発信して、楽しい雰囲気を多くの人に知ってもらいたいとおっしゃっていました。

ファームファームでは、14歳の挑戦で中学生の就労体験を受け入れているそうです。その際も農業のイメージを変化させたいという思いで、中学生と関わっているとおっしゃっていました。

美しい田園風景のスライドを見せていただきながらのお話は、農業のマイナスイメージをプラスに変えてくださったようです。

ファームファームのブログでも講座のことが記事になっています。よろしければこちらもご覧ください。

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「働くとは!」(その4)製造業の魅力

7月の社会人講座のテーマは「働くとは!」でした。4回目の講師は、株式会社熊野製作所に勤務されているY氏をお迎えして製造業現場での生々しいお話を伺えました。Y氏は40歳を過ぎてから、製造業という新たな業種へ転職され入社から1年と5カ月、まだ新米ですという前置きから話が始まりました。

会社のことすべてはまだ分かっていないとおっしゃる中で、ご自身の業務内容や転職を決断された背景など多岐にわたってお話しいただきました。


会社の所在地は砺波市で従業員は80名だそうです。事業内容は機械板金加工で、設計・切断・曲げ・組立を行っている会社とのことでした。


Y氏の担当は曲げ業務で、ブレーキベンダーという機械を用いて金属板を曲げる作業をなさっているとのことでした。その金属板は防火シャッターの補強材に使用されているそうです。

Y氏は量産の仕事がメインとのことで、毎日たくさんの金属板を黙々と曲げているそうです。わずかなずれも許されないとのことで、緊張感をもって仕事をされている様子が伝わりました。

大きく、複雑な形状の製品の製作はベテランの社員の方が担当されているとのこと。

Y氏は毎日、ブレーキベンダーという機械に金属板を入れて手動で曲げの値を設定し、レバーを下すことを繰り返すということをしているそうです。機械には機械ごとに癖があるため、その癖を理解して値を設定する配慮が必要だとのことでした。

入社当初、ずれたまま曲げ作業を繰り返し100枚の不良品を出したことがあるとのこと。その経験から、わずかでも気になることがあったら、すぐに上司に相談することが大切だとおっしゃっていました。

一日の仕事の流れは、朝、出勤してラジオ体操、午前、休憩をはさんで午後と業務を行い5時に終業。残業は1時間刻みで途中10分の休憩があるそうです。中には、他の部署の残業を手伝う人もいるとのことでした。

業務上の優先事項のトップが安全だそうです。安全は業務上の大前提となっており、その次に品質とのこと。つまり、不具合、不良品を出さないことで、3番目にくるのが効率だとおっしゃっていました。事故につながらないよう常に気をつけないといけないそうです。

月に1回、対策ミーティングが行われ社員全員で業務の改善・向上について話し合いがもたれるそうです。

転職先として、製造業を選ばれた理由は、仕事の成果が目に見え達成感が大きいからとおっしゃっていました。とりわけ、入社当初できなかったことができるようになる面白さ、機械の癖が分かり設定を自分で工夫できる面白さに入社後気づかれたそうです。また、段取りを自分で考えて作業できた時は嬉しいとおっしゃっていました。

暑い中での業務は大変なこともおありになるようですが、今の仕事に満足していらっしゃる様子がお話しぶりから伝わってきました。
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「働くとは!」(その3)決意の有無が分かる

先週は特別に3回、社会人講座を開催しました。3回目の講師は、ご自身の転職歴が複数回あるという方でした。

◆ 7月14日(金):グッドクラスターで人事を担当していらっしゃっるH氏

仕事についてマイナスのイメージを持っていらっしゃたH氏が「何か成し遂げるために行う行動」という意味に出会ってから、仕事を前向きにとらえられるようになったそうです。また、「成し遂げる何か」とは「仕事の目的」にあたるとのこと。そして、目的と目標は違うということを強調されました。

就職を目的ととらえがちですが、就職はあくまでも目標であり、大きな目的を達成する手段であるとのこと。ですから、それぞれ目的を明確にすることが大切だとおっしゃいました。
例えば、
○生計を立てるため
○旅行へいくため
○趣味に必要なお金を得るため など

すると自分は月々いくら必要で、そのためにはどれくらい働かないといけないかが明確になります。そして志望動機が仕事内容ではなく、労働条件、例えば休日が土日、残業がないなどとなります。
面接では、質問を掘り下げていくと自分の中から出てきた答えなのか、付け焼刃の答えなのかが判断できるので、自分の本心を自分の言葉で表現することが求められるとのことでした。その際、流暢に話すことは求めてはおらず、伝えたいという思いが大切だともおっしゃっていました。

また、面接をしていて、2パターンの方がいらっしゃるそうです。具体的には、就職するまでを語る人と、就職をしてからを語る人とのこと。その後の就労状況を見ると、後者の定着率が高いそうです。

そして、2つの質問を参加者にされました。
質問1 自分が採用担当者だったらどんな人に来てほしいですか?

質問2 自分が採用担当者だったらどんな人が来たら嫌ですか?

仕事に必要な能力は面接では分からないので、結局は態度を見ることになるそうです。極端なことをいえばTシャツで面接会場に来るなど身だしなみが「これいいや」という人は、仕事に対する姿勢がその程度だということの証拠になるとのこと。態度の良い人は、この会社で稼いで何をしたいかが明確である場合がほとんどだそうです。例えば、逃げられない状況、やらざるを得ない、自分を変えたいという気持ちがあるとそれが態度に反映されるのだそうです。つまり、やる決意が固まっている人を採用したいとおっしゃっていました。

採用の際に注目するのは以下の様なことだそうです。
・あいさつ・礼儀
・言葉遣い
・履歴書の字
・聞く姿勢
これらは、すべて決意と直結していおり、面接で流暢にしゃべる必要はなく、貪欲にわが儘なほど自分のことを伝えることが必要だともおっしゃっていました。

また、短所をそのままにしておかないことも強調されました。自分で解決したエピソードや、短所を補うための工夫を言えるようにしておくことが必要とのことです。例えば、複数の人から指示を受けると混乱するので、担当者を固定してほしいと言えると良いでしょうとのことでした。また、素直で、気持ちの良い返事ができることも面接で重視されるそうです。最終的には、会社にとってプラスな人材か否かが採用・不採用の分かれ目になるとおっしゃっていました。

最後に具体例として、「沖縄へ行く!」ことが目的、そのために「いくら稼ぐ?」が目標になります。仕事が長く続く条件として、ライフスタイルとのマッチング、例えば、少々収入が少なくても残業できない(したくない)方や家族の応援がある方の場合、グッドクラスターさんでは仕事が3カ月以上続くことが多いそうです。

そして「待ったなしの状況であること!」これが非常に大きいウエイトを占めるとおっしゃっていました。



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